凍てつく空気、雨の中バスの車窓から景色を眺む。
夜の闇をバスは凍える空気の中走りだす。
車内に目をやれば社会に疲れた大人達が乗り込み、
そこには滑稽にも俯瞰する私もいる。
ゆったりと走り続けるバスは、
乗降する客のお陰で身にしみるような、冷ややかな空気を吸い込む。
それをこらえて再び窓を見れば流れる景色に街灯や信号機の眩しい光、輝き霞むような雨粒。
これでは星も霞んでしまうのは必定と言えた。
降車するバス停で、カードをかざし、金を支払い降りてみると息も白くなり身に降る雨はどうしようももなく冷たく。
私は傘もささず夜道を歩き帰路につく。
家でホッとしたとき。
住まいがあることに感謝する。
今日と言う日も色々あったがバスの車窓から見た景色は哀愁につつまれたようで印象的だ。
冬の寒さ深まる今日。
凍える12月の雨。
私は確かにここに居る。