2023-06-11 器と欲 空虚な静寂、真夜中の時計の針の音 じんわりとした痛みだけがこの身を削る 満たされない空洞の心は もっともっとと欲を叫んでねだる まるでひび割れたグラスのようだ どんなに水を注いでも 中身は満ち足りることはない 零れ落ちる水を呆然と眺める 強欲な器に救いなどない ただ在るが儘の苦を噛み続ける