その後、彼は過去の分を取り戻すかのようにどんどん力をつけて一部界隈ではうんと有名になった。
私はというと、相変わらずそばで彼の身の回りの手伝いをしていた。
まあ、絵を描く以外は冴えない彼なので、彼のどんくささに時々喧嘩もするけど、相変わらず幸せだった。
ただ一つ気がかりなことといえば、彼があまりに絵に夢中で時折何考を考えているのかよくわからない瞬間が増えてきたこと。
以前は話している内容で何を考えているかとか想像着いたのに。
彼も少し変わってきたのかなと思う。
でもそんなに急に成長して居るということは、いつか勉強のためとか言って私を置き去りにして何処かに言っていますんじゃないか。
漠然としたそんな不安が少しずつ募っていた。
(次回に続く)