平修(たいらおさむ)ブログ

私の作品やその他日記、統合失調症の闘病などを徒然とを書いています。

月と詩と水底

冬の夜に下弦の月が淡く儚く浮かぶ

涙の宝石が月夜に煌めく

煌めきは人の哀愁を詠い

詩人は息を吐くようにそれを記す

劣等感を殺せるだけの

幸せに程遠い刃物で

漆黒の闇を切り割くのなら

記した詩は意味をなすだろうか

幸福の対は不幸だ

どちらにも天秤は傾く

悲しみははるか水底で息を潜める

深い淵で大きな口を開けている