2024-04-08 物語 いつかきっとのおとぎ話は 風に運ばれ消え去った 残った塵を詩にして 宵の淵で酔えない酒を呑む 詩人は過去を後悔すれど 迷いの未来に目が行かず 夜の街の冷たさに素朴な感想をもらす そんな街の何処かで誰かの 涙の宝石は生まれる 鈍痛に息を殺し 自分すら騙せない嘘が飛び交うと 苦しみは悲哀のメロディーと共に ノンフィクションの物語になる 偽物だらけの匿名達がこの世界に蔓延る 上空の星達と真ん中で輝く月が見下ろす 小さくて広い世界