平修(たいらおさむ)ブログ

私の作品やその他日記、統合失調症の闘病などを徒然とを書いています。

なつかげ

灼熱の陽光、アスファルトに反射して。

落ちた汗は蒸発する程の熱。

蝉の大合唱が昼も夜も続き。

夏が来た事を如実に感じさせる。

積乱雲が頭上に広がり。

何処かの家の温度計は狂ったように高い数字を出す。

遠い日の夏草の匂い、

焦げたアスファルトの匂い。

遠のきそうな意識の中で過去の夢を見る。

振り返っても誰もいないそこには一つの影を映して。

振り返ることに意味はないと伝えてくれる。

夏は残響する幻。

記憶の果ては笑わない。