2023-07-17 なつかげ 灼熱の陽光、アスファルトに反射して。 落ちた汗は蒸発する程の熱。 蝉の大合唱が昼も夜も続き。 夏が来た事を如実に感じさせる。 積乱雲が頭上に広がり。 何処かの家の温度計は狂ったように高い数字を出す。 遠い日の夏草の匂い、 焦げたアスファルトの匂い。 遠のきそうな意識の中で過去の夢を見る。 振り返っても誰もいないそこには一つの影を映して。 振り返ることに意味はないと伝えてくれる。 夏は残響する幻。 記憶の果ては笑わない。